まちなか会議1

とちぎのソーシャル系学生の集い

12月21日、栃木県庁で、栃木県内の社会貢献活動に取り組む大学生(ソーシャル系学生)が30人集い、“まちなか元気“若者会議を開催しました。

“まちなか元気”若者会議は、中心市街地の空洞化など様々な地域の課題解決に挑む方々のつながりづくりやそれぞれの取り組みの加速として栃木県が中心となり、展開しています。今年は、企画運営に当会が関わらせていただき、次世代の地域づくりの担い手とコミュニティ(ソーシャルキャピタル構築)をテーマに、ソーシャル系学生とともに進めてきました。

今回、宇都宮大学、白鴎大学、作新学院大学、国際医療福祉大学、帝京大学、日本女子大学、の学生が集いました。

若者が考える地域課題

まずはじめに、オリエンテーションとして、今の社会課題と若者の社会貢献活動の意義を当会の代表岩井より提供させていただき、その後、各グループで自己紹介を含め、「若者が考える地域課題」話し合いました。アイスブレイクは名前や所属、今取り組んでいることをそれぞれ共有。初めは緊張で顔が強張っていた参加者でしたが、お互いを知り始めると打ち解けることができました。その後のグループワークもスムーズに進めることができました。

地域課題については、それぞれ思いつくものを付箋に書き、模造紙に貼っていきました。高齢者の孤独化、街の過疎化、伝統芸能・祭の衰退、など様々な分野の課題がでてきました。ここで参加者は、自分の知らない地域課題を知り、また自分たちの取り組みが少なからずそれらの問題関わっていることに気付いていきました。ここ出し合った意見は、最後に1つにし、全員で共有してきました。

印象の力「伝える力、繋げる力」

日頃から学外での社会貢献活動に取り組んでいると、新しい出会いがたくさんあります。その中で、もっと上手に伝えたいと思う学生がいます。今回は、印象戦略家のちとせさんをお迎えし、「伝える力、繋がる力」をご講演いただきました。

印象が相手にどれだけ影響を与えるのか、印象は何から構成され、どう変えていくべきなのか、初心者でも簡単に出来る印象戦略などを教えていただきました。参加者は、その新鮮かつ有意義な学びに笑顔になっていました。アンケートを見てみても、ここでの学びで終わらせるのではなく、今後実践に生かすという声も多く、とても実りある時間となりました。

県内のソーシャル系学生が集い、それぞれの取り組みを加速、化学変化させていくきっかけとなるためには、やはり、お互いを知り(引出し、伝えあう)ことが重要です。そこで、ちとせさんからの印象戦略の学びも含め、さっそく実践。

3人1組になってそれぞれの社会貢献活動の取り組みを共有。ただ、それぞれが「インタビューをする人」「インタビューを受ける人」「インタビューの様子を観察している人」の役割を受け持ちます。その役割を全員が担当するように、3回交代で行っていきます。そうすることで、どれだけ相手に自分の取り組みに関する経験や想いを伝えられるかを試す場となるだけでなく、相手の話す時・質問する時の癖や特徴を捉えなおしていく。観察者から二人(質問者、回答者)のやり取りをフィードバックしてもらいます。伝える自信に変わっていきます。普段、活動することに重点を置いているため、慣れない活動紹介に不安な表情を浮かべる参加者も見られましたが、伝え方だけでなく、それぞれがどんな取り組みをしているかも深く捉えることができました。ワークが終わるとそれぞれに課題が見え、自分の「伝える力」の現状を知ることができたようでした。

共有、そして発表

それぞれの社会貢献活動の取り組みを個々で共有した後、各大学の6つの団体が活動発表をしました。発表する側は、少数を相手にした場合と多数を相手にした場合の違いを感じることができました。聞く側は、発表者の目線の送り方、ジェスチャー、話すスピードなど、第三者目線を意識して伝えているようでした。聞いている側は、普段の活動とは違う分野の話に興味深く熱心に聞いていました。

最初にあった固い雰囲気は始まりだけで、多様かつ深い交流となりました。交流のきっかけが各々の活動を話すことであったため、お互いの想いやその姿勢に共感することができ、心を許すのにそこまで時間を要しなかったのだと捉えています。今後活動を継続していく上で、「伝える力」がどれだけ重要なのかを知り、その改善方法まで学ぶこともできました。

この企画の今後の展開として、Facebookページを立ち上げ、県内のソーシャル系学生のネットワークを創り上げていくことに関しても、共感を得られたように思います。これがゴールではなく、今後どう動いていくか、この繋がりをどう活用していくことができるか、が重要だということに参加者は気付くことができたと思います。

まちなか2

お越しくださった参加学生の皆様、講師を務めていただいたちとせさん、貴重な機会を作って下さった県地域振興課の皆様、広報等協力してくださった各大学の先生や関係者の方々、ありがとうございました。(文:とちぎユースサポーターズネットワーク インターン生 土橋優平)