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こちらのページではメルマガのコンテンツの一つである「今月のsocial data」のバックナンバー(2016年度分)を掲載しています。

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第16回(2016年10月25日発行分)

こんにちは、ユースの石川です。
このコーナーではsocial dataということで様々な統計データをご紹介していきます。

今回のソーシャルデータは…

36カ国中7位

36カ国というのは、OECD(経済協力開発機構)加盟国のことです。その中には、EU加盟国22カ国を始め、アメリカ、カナダ、メキシコ、オーストラリア、韓国などが加盟し、自由な意見交換・情報交換を通じて、経済成長・貿易自由化・途上国支援に貢献することを目的としています。

そのOECDの中で7位の日本。これは実は、「貧困率」のランキングです。 (それぞれの国の最新の調査に基づく)

OECD Data-Poverty rate(外部サイト・英文)
https://data.oecd.org/inequality/poverty-rate.htm#indicator-chart

韓国、ギリシア、スペインよりも悪く、メキシコやトルコ、アメリカよりも少しマシ、という具合です。イギリス、フランス、ドイツなどの西欧諸国からは、大差を付けられています。

さらに比較してみると、

2位(EU加盟国との比較)
2位(G7)
4位(G20)

なお、この日本の数字は2012年のもの。推移を見ると悪化しつつあるようで、さらに悪い数字となっている可能性もあるかもしません。

これは…かなりひどいと言わざるを得ません。なんとなく世の中が貧しくなっている…という実感のもとに生活している私たちですが、データが表す数字はそれ以上かもしれません。そして、人口動態や高齢化などを見ると、この数字が好転することはあまり期待できそうもないです。

今後の私たちは、これまでの金持ち国家としての日本とは異なる、変化していく環境においてどう生きていくかを真剣に模索する必要があります。

以上、今月のsocial dataのコーナーでした。

第15回(2016年9月30日発行分)

こんにちは、古河です。 このコーナーではsocial dataということで若者にまつわる様々な統計データをご紹介していきます。

久しぶりのソーシャルデータ担当ということで、何をとりあげようか迷った末にこちらにしました。

今回の数字は、「6.8個

こちらは以前にも取り上げたことのある電通総研「若者まるわかり調査2015」のデータですが、20代社会人が「一緒に行動したり、情報を得たりしているグループやつながりの数」です。

高校生では7.2個、大学生では7.4個となっており、男女の内訳を見ると、平均で女性の方が男性よりつながりの数が1つ多いようです。

それぞれ深さ・広さ異なると思いますが、複数のつながりをもつことは、自分の世界を広げることにもつながりますし、またどこかのつながりがうまくいかなかったときのセーフティーネットにもなります。

もちろん関わるつながりの数だけ、人間関係のストレスもあるのかもしれませんが。

また番外ですが、「4.0キャラ」という数字も。これは20代社会人が「ふだんの生活で使うことのあるキャラの数」です。

こちらもやはり男性より女性の方が平均で1キャラ多いようで、つながりやグループによって巧みに自分のキャラを変えながら、日々の暮らしをおくっている様子が浮かび上がります。

人はやはり多面的な生き物で、ひとつの側面だけで見ることはできませんし、所属や役割、関わり方によって、自分のキャラ(ペルソナ)を演じ分けています。

上司や先輩であれば、部下や後輩の成長のために、厳しい自分を演じることもあるでしょう。またピリピリした家族関係の中では、場を和ますためにお調子者を演じるかもしれません。

つながりや絆、コミュニケーションといった言葉があふれる今、改めてつながりについて考えるきっかけになるかもしれません。

以上今月のsocial dataのコーナーでした。

引用:若者まるわかり調査2015(電通総研)
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2015038-0420.pdf

第14回(2016年8月26日発行分)

こんにちは。ユースの森です。

このコーナーではsocial dataということで若者にまつわる様々な統計データをご紹介していきます。
今回の数字は…「58.0%」と「57.1%」

これは電通総研による「若者まるわかり調査2015」に出てくるある質問に対する数字です。

まず「58.0%」は、「自分たちの世代が中心(主役)となってリード・牽引していきたい」か、という質問に対しての答えの割合になっています。ちなみにこの調査は高校生から20代社会人を対象としており、それぞれの層の分布を見ると、特に男子大学生が「68.6%」と平均より突出して高い数字となっています。

この「58%」は頼もしい数字と捉えられるかもしれませんが、もう一つの「57.1%」は「社会の制度は自分たちだけではどうにもできない」という問いに対しての答えで、その50%を超えるその高さが少し残念に感じられる人も多いのではないかと思います。

もっとも、この質問で挙げられているのは「社会の『制度』」。世の中には制度的でなくても、影響を与え、社会をよりよくしていく手段はたくさんあります。ユースでもそういったプログラムを数多く企画・実施する中、意欲と実際に行動に移し成し遂げて、社会をよりよくしようと頑張る若者を数多く見てきました。

一問目の質問「自分たちの世代が主役となってリードしていきたい」という若者の意気込みを信じ、これからもユースはそういった若者の支えになっていきたいと思います。

最後に参考文献は以下になります。他にも興味深い質問が並んでいますので、興味があったら是非見てみて下さいね。

若者まるわかり調査2015(電通総研)
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2015038-0420.pdf

以上、今月のsocial dataのコーナーでした。

第13回(2016年7月28日発行分)

こんにちは。ユースの森です。
このコーナーではsocial dataということで若者にまつわる様々な統計データをご紹介していきます。
今回の数字は…ちょっと番外編で敢えて一つの数字は挙げません。

今回は18歳前後の若者の情報との接し方についての調査を何点かご紹介します。
32歳の自分からするとデジタルネイティブ世代(この言葉ももう古いのでしょうか…)のイマドキの若者はどうやら情報への接し方も大分違うようです。

LIDDELL株式会社とcloudpack(運営:アイレット株式会社)のコラボレーション企画である若者生態バラエティ「みんなのクラウド教室」(2016年2月9日放送)の調査によると、「最近検索によく
使うのはどれ?どんな時にそれを使う?」という質問に対し、

google-33%
Twitter-31%
Instagram-24%
Yahoo!-12%

という調査結果が出ています。
googleの1位は納得として、それにかなり肉薄しているTwitterとYahoo!検索の2倍のシェアとなっている3位のIntsagramの割合に驚いているのは私だけではないと思います。

また同じくTwitterに関しては「10代のスマホ利用状況に関するアンケート調査(2015年11月20日 株式会社ジャストシステム)」によると「下記のSNSについて、あなたの状況にあてはまるものをお選び下さい。」という質問に対し、

Twitterの「現在利用している」という回答は73.3%

これはLINEのそれの結果87.8についで高い数字となります。
…ここまではおおよそ予想は出来たことなのですが、意外だったのが次の質問…

「あなたが最も『好きな』情報源について、あてはまるものをお選びください。」という質問に対し、
Twitterが39.0%という圧倒的な割合を誇っています。
2位はテレビの19.2%となり、LINEは3位の10.3%。
LINEも3位と決して結果は悪くないのですが、圧倒的なシェアを誇るLINEは敢えて古い言葉を使うなら「電話」と「メール」の機能としての役割がやはり大きいと言えそうですね。

しかしLINEばかりが若者のツールとして、最近は取り沙汰されることが多く、若者の精神的比重が高いことは知っていましたが、Twitterのそれも「好きな情報源~」の回答結果を見るに、かなり高そうだということが分かりました。

ちなみにユースが最も力を入れているFacebookを利用している割合は、先の株式会社ジャストシステムの調査によると27.8%…若者関係の団体にも関わらず、若者が見えていなかったことを反省に今後の情報発信のあり方を考えさせられる機会となりました。
(Facebookに関しては「以前は利用していたが、現在は利用していない」という回答が各種SNSの中で22.3%と最も多く、この辺りは研究材料と感じもしましたが…)

最後に参考文献は以下になります。他にも興味深い質問が並んでいますので、興味があったら是非見てみて下さいね。

10代のスマートフォン利用に関する実態調査
https://marketing-rc.com/report/report-teensmartphone-20151120.html

若者生態バラエティ 「みんなのクラウド教室」調査についてのページ
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000011944.html

以上、今月のsocial dataのコーナーでした。

第12回(2016年6月24日発行分)

こんにちは。ユースの渡邊です。

このコーナーではsocial dataということで若者にまつわる様々な統計データをご紹介していきます。

今回の数字は「33.37%」

こちらは平成25年7月に実施された前回の参院議員選挙の20歳代の投票率です。
今年度の参院議員選挙は、選挙権年齢が18歳に引き下げられたことで、若者の投票動向にかつてないほど注目が集まっています。

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(「公益財団法人明るい選挙推進協会HP」より引用)

若者の投票率が他の世代より低い要因には、所在地に住民票を移していなかったり投票日を把握していないといったケースも考えられますが、問題視すべきは「自分は社会を変える影響力を持っていない」という自己肯定感の低さであると言えます。

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(「平成26年版子ども・若者白書」より引用)

こちらは平成26年版子ども・若者白書の中で紹介されている社会参加意識に関する統計グラフです。
社会に対して自身の意思決定が影響を与えられるという意識が低い若者にとって、選挙や政治と自分の関係性を見出すことが出来ないのは無理もないことと思われます。

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(「平成26年版子ども・若者白書」より引用)

関連項目として、社会の問題に関与したいかという質問項目についても紹介されていますが、例に漏れず諸外国と比較して最下位となっています。
政治というテーマに限らず、社会に対して少なからず自身が役に立てた・影響を与えられたという成功体験の積み重ねが自己肯定感と社会参画意識を育む重要なポイントであるようです。

今年の参院選では10歳代の投票率に注目が集まっていますが、前回と比べて20歳代の投票率がどのように推移するのかも併せてチェックしてみてはいかがでしょうか。

以上今月のsocial dataのコーナーでした。

第11回(2016年5月25日発行分)

こんにちは。ユースの吉井です。
このコーナーではsocial dataということで若者にまつわる様々な統計データをご紹介していきます。

今回の数字は、「47.4.%」

これは、都市に居住している20代男性の農村への定住願望の割合を表しています。
近年、若者の都市から農村への移住・定住の流れがあり、「田園回帰」という言葉も出てきています。若これまでは、農村移住というと定年退職前後の50~60代が多い傾向にありましたが、それに加えて最近は若者の流れもあるようです。では、統計データから、見てみましょう。

内閣府の「 農山漁村に関する世論調査結果」をみると、農村への定住願望は、都市住民全体でも前年調査時に比べて、大きく増加していますね。

(都市地域の住民に対し)農山漁村地域に定住してみたいという願望はあるか。(総回答者数1,147人)

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この増加の動きを詳しく見てみましょう。以下は、性別と年代を分けてみたものです。

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これをみると、特に男性だけに注目してみると、前回調査時は50代が最も高い値だったのに比べて、H26年には20代男性がそれを上回る高い値を示しています。また、性別に関係なく、30代と40代の増加幅がかなり大きくなっていることがわかります。この動きが、今後どうなっていくのか、農村はどう変わるのか、ぜひ注目していきたいですね。

以上、今月のsocial dataのコーナーでした。

引用:
「農山漁村に関する世論調査結果」(平成26年9月 農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/nousin/nouson/bi21/pdf/sanko1_140926.pdf

第10回(2016年4月22日発行分)

こんにちは。ユースの菊池です。
このコーナーではsocial dataということで若者にまつわる様々な統計データをご紹介していきます。

今回の数字は、「52.5%」

この数字は大学生の奨学金利用率です。ユースには大学生が沢山来てくれますが、卒業しても借金が残る…と聞き、どのくらいの学生が利用しているのか調べてみました。

奨学金利用が過去最高に!

日本学生支援機構の「 平成24年度学生生活調査」によると、機構の奨学金に限らず、何らかの奨学金を利用している学生の割合は、大学学部(昼間部)で52.5%、大学院修士課程で60.5%、大学院博士課程で66.2%と過去最高になりました。2年前の調査に比べて1.8%増で、半数を超える学生が何らかの奨学金を利用していることになります。
奨学金を利用する学生が増加してきた理由の1つに、学費や生活費の上昇が挙げられます。特に大学院生では6割以上と利用割合が高くなっており、大学院の費用まで親が全面的に負担しているケースは少ないようです。

奨学金を受給している学生の割合

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<日本学生支援機構「学生生活調査」/平成24年度>

日本学生支援機構の調査では、大学でかかる費用を「学生生活費」と呼んでいて、その中に「学費」と「生活費」が含まれています。「学費」は授業料、その他の学校納付金や、修学費、課外活動費、通学費などが含まれます。一方、「生活費」は食費や住居・光熱費、保健衛生費、娯楽・嗜好費、その他の日常費などです。
大学生が1年間に使った「学生生活費」は平均188.0万円と2年前より約5万円アップし、12年ぶりに増加に転じました。内訳は、学費が117.6万円、生活費が70.5万円で、特に学費の中の授業料が87.1万円と過去最高額になりました。

授業料が上がっていて、学生生活費が増えていることが、奨学金依存率を引き上げている理由の1つと言えるでしょう。

貸与人員の推移

ここに1998年度からの貸与人員の推移をグラフにしたのものがあります。奨学金事業やその金額が増えたことも影響しているかもしれませんが、増えているのはみてとれます。

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学生が学生を続けるために貸付をし(給付が狭き門)、バイトに一番力を入れて生活する。それが今の多くの大学生の現実ですが、学生が学生を思いっきりできる時間。どうにか有意義な学生生活が送れますように、また卒業した後の生活が苦しくなりませんように願ってやみません。

以上、今月のsocial dataのコーナーでした。