一般社団法人虹(なないろ)のあしもと

iDEA→NEXT 2016 プロジェクト名:

自分たちでナリワイを創る家 ~発達障碍者の自立を支えるシェアハウス~

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中尾 貞人(iDEA→NEXT2016 グランプリ受賞)

1.プロジェクトの紹介をお願いします。

僕が提案したのは「発達障がい者の自立を支えるシェアハウス」です。

生きづらさを抱えている人たちに、会社就労だけではない自分の特性にあった就労、自立の形を共に作り上げていく。その為にシェアハウスで共同生活をする、農地を使った半自給自足で生活に必要なコストを下げる。だから所得が少なくても自立ができる。自分の特性にあった仕事を選ぶ幅が広がる。そのシェアハウスが地域との交流の場となったり、生きづらさを抱えている人の居場所、就労の場所、多様性を感じられる場所となっていく。

そんなことを実現したいと日々奮闘しています。

2.iDEA→NEXT後のプロジェクトの進展は?

コンテスト後には一般社団法人を設立し、発達障がいのある人の運転免許取得をサポートする事業、概ね20~39歳までの生きづらさを抱えている人の学習支援、就労支援の事業、フェアトレードの推進事業、シェアハウスにするための場所の整備を行っていました。

シェアハウスにする予定の場所は週に2度ほど足を運び、ゴミの片付けや庭の整理を行っていました。また月に1回ほどのペースでボランティアの方と一緒に同様の片づけをするイベントを実施していました。

しかしその場所は地域の人達とのコミュニケーションが不足していて、生きづらさを抱えている人への理解を深めてもらうことができず、逆に不安を持たれてしまい、これ以上その場所では進めることができなくなってしまいました。

こういった場所を作るのは、地域の人たちとの密なコミュニケーションを継続していくことが必要だということがわかったので、プロジェクトは振り出しに戻りましたが、次に活かしていきたいと思います。

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3.iDEA→NEXTに参加して得たことは?

気付きです。

自分が今まであたりまえだと思っていたことが、自分が成し遂げたいことの最大の壁になっていたということです。

それはアイデアネクストで共に考えた仲間やメンターの人からのフィードバックを自分の中で何度も考えて、深めていったからこそ得ることができたのだと思います。

4.iDEA→NEXTに参加して楽しかったことと辛かったことは?

楽しかったことは、仲間やメンターの方といろいろお話ができて、自分とは違う知識や経験を持った人のことを知ることができたということです。またプレゼンテーションで自分の考えを効果的に伝え、時間内に収めるために工夫をした過程が、自分の考えを研ぎ澄ましていくようで貴重な経験でした。

辛かったことは特に思い当りませんが、あえていうなら自分が成し遂げたいことが一朝一夕には到底なしえないことだと、自分の中で腑に落ちた瞬間でしょうか。道は遠いな、死ぬまでに何か形にできるんだろうかと軽くショックを受けたことを思い出します…。

5.これからのiDEA→NEXT参加者に対してメッセージをお願いします!

挑戦しようか迷っているなら、とりあえず挑戦してみてはどうでしょうか?

自分がやりたいことがあるけれど、それが漠然としているなら、形にしていくいい機会です。行動すれば何かが起こる。迷っているだけでは何も起こりません。何が正解とか、誰が正しいとか、そんなことは誰にもわからないし、誰が決めることでもありません。

最初の一歩を踏み出した人だけが、その先に広がる素晴らしい景色を見ることができます。