とちぎの新しい物語をつむぐ。

2012年度に始まり、毎年年度末に行われる、若者が社会をよくするスタートアッププログラムiDEA→NEXT(アイデアネクスト)。若者視点で、社会がもっと豊かに、楽しくなるアイデアを募集し、アイデアブラッシュアップにより、アイデア実現を目指すプログラムです。

そして毎年エントリー者同士が挑むプログラムがこの合宿型研修「iDEA→NEXTギャザリング」。今年のエントリー者は8組。医療福祉や、農業、地域づくりなどなど、今年も様々なアイデアが集まりました。(※今回は1組欠席)

今までの4年はこのギャザリングは「合宿型研修」のみでしたが、今年度よりこの合宿で書き上げ、提出してもらうプランシートに基づいた一次審査も兼ねています。プランシートの提出は合宿2日目の15:40。皆さん、審査を突破することはできるのでしょうか…!?

ガイダンス・ソーシャルビジネスと挑戦の物語

初日はまずはユース岩井より、ウェルカムガイダンスとして、とちぎユースサポーターズネットワークの紹介、そしてソーシャルビジネスの成り立ちや現在日本が抱える諸々の課題について、お話しさせていただきました。

引き続き、ユースの理事も務めてくださっている、県内のソーシャルビジネスの実践者の一人、芳賀町にて堆肥工場を経営されている有限会社ドンカメの小久保行雄さんより「ソーシャルビジネスと挑戦の物語」についてお話をいただきました。ユーモラスな小久保さんの語り口や、町や企業にかけあい、一農家から町になくてはならない環の町芳賀を牽引する企業となったドンカメの物語にエントリー者の皆さんも聞き入っている様子が伺えました。

アイデアプレゼンテーション

午前中の座学中心の後は、エントリー者たちが自身のアイデアを披露するプレゼンテーションの時間。毎年、この初めてのプレゼンテーションは時間が足らず最後が駆け足になってしまう人も多いのですが、今年は制限時間6分を多くの人がほぼその時間で終わらせる…という、長年iDEA→NEXTに関わってきたスタッフ側も、驚くような結果となりました。

アイデアプレゼンテーションでは発表のみにとどまらず、他の人から感想や質問をもらう「インプレッションシート」というものを用意しています。この指摘によって、エントリー者は自身のアイデアにあらためて向き合っていきます。(※画像は参考用の過去のもの)

プランシートの書き方

プレゼンテーションの後は、ユース古河と宇都宮市昭和でcafé Marioを経営し、自身もかつては栃木県庁職員として経営支援に携わっていた清嶋磨利夫さんより(アイデアの)「プランシートの書き方」のレクチャーのお時間に。前述のとおり今年度よりこのプランシートにて最初の審査をする仕組みとなっており、皆真剣な表情で聞き入ります。

メンタリング

そしていよいよこの合宿の目玉、メンターの方をお招きしたメンタリングが始まります。

メンターとは?

特定の領域において知識、スキル、経験、人脈などが豊富で成功体験を持ち、役割モデルを示しながら指導・助言などを行う人のことを指します。

毎年感じることですが、この時の熱気は凄い…!知恵熱というものは本当にあるんだなと実感するほど、会場の熱気で、毎年このメンタリングをスタッフは「脳から汗をかく時間です」と表現しています。

ご協力いただいたメンターの皆さまはこちら

有限会社ロケットウェブ代表取締役 大樹 直人 さま

株式会社キップルネットワーク(cafe Marioを経営)代表取締役 清嶋 磨利夫 さま

C.K.コンサルティング&コーチング 代表 近藤 千園 さま

公益財団法人とちぎYMCA 総主事 塩澤 達俊 さま

以上をもって1日目のプログラムは終了となりましたが、エントリー者たちの夜はまだまだ終わりません。自らのアイデアをよりよいものするため、夜遅く、そして翌日も朝も早くから、プランシートと向かい合う人が目立ちました。また夜にはささやかながら交流会も実施。ライバルというより互いのアイデアを実現させるために精進する者同士として縁を深める会となりました。

バーチャルボードミーティング

2日目のプログラムはバーチャルボードミーティングという形式で話し合い、アイデアのブラッシュアップをすすめていきます。バーチャルボードミーティングとは仮想理事会と訳され、同じテーブルに座ったメンバー同士がそれぞれのプロジェクト・団体の理事になったと仮定し、話し合いをもとに、よりよいカタチにしていくブラッシュアップの手法です。

この日は3つのテーブルに分かれ、それぞれにエントリー者とメンターの皆さん、ユーススタッフが着席し、それぞれ話し合いを進めていきます。1日目の個別メンタリングとはまた違ったアイデアのブラッシュアップの方法に、1日目とは異なる視点、気付きがあったエントリー者も多かったようです。

2日目にご協力いただきましたメンターの皆さまはこちら

宇都宮市まちづくりセンターまちぴあ センター長 安藤 正知 さま

こらぼワーク 専務理事 田中 義博 さま

プランシート作成

このバーチャルボードミーティングも午前中で終了。長かった合宿も話合いはここまで。ここからは、これまでのメンタリングを踏まえ、ひたすら自分自身と向き合い、審査対象となるプランシートの完成を目指します。話し合いがないので皆さん静かなものの、緊張感の篭った静けさとなりました。

クロージング

そして時間はあっという間に過ぎていき、15:40…プランシートの提出時間となります。それぞれ、緊張の表情での提出です。

最後はこの合宿の振り返りをシートに記入し、輪になってそれぞれ共有していきます。2日間の合宿でしたが、エントリー者の皆さんも思い思いの感想を抱き、覚悟を決めた2日間になったようです。

こうして約30時間に及んだ合宿型研修「iDEA→NEXT」も幕を閉じました。エントリー者の皆さん、お疲れさまでした!ご協力いただきましたメンターの皆さまもお忙しい中誠にありがとうございます!

そして合宿にホッとする間もなく、エントリー者たちには審査という壁が立ちはだかります…続く1月末から毎週開催されるブラッシュアップ研修へ進めるのは、どの組なのか…?今後もiDEA→NEXTエントリー者の皆さんの活躍にご期待ください!