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若者は復興のために何ができるか

11月16日、17日、今年度4回目となるいわき市でのユースワークキャンプでした。今回は、栃木の学生だけでなく、東京、滋賀、福島の大学生6名の参加でした。

1日目

いわき市での復興の現状と変化の確認ため、いわき市で復興支援に取り組むNPOらのネットワーク「みんぷく」の事務局の赤池さんにお話を聞きました。避難者は、帰還や、復興住宅に映るなどの選択肢も増え、ニーズが多様になっている現状です。また復興支援活動に取り組む団体や個人も減少しています。

その後、東京、滋賀の学生と合流し、津波被害にあった海岸沿いを行きました。2年半が過ぎた今も住宅は建っていませんでした。しかし、がきれの山となっていた学校の敷地はきれいになっており、復興への歩みを感じることもできました。

昼食後は、フクシマ環境未来基地が取り組む「苗木 for いわき」の活動現場の視察をしました。海岸林が果たしてくれた役割、市民参加による苗木の活動が必要な背景などを植林した現場で話を聞かせてもらいました。印象的だったのは、植林は植えるイメージがありますが、そこにいくまでに、苗を育ててくれた人、草刈りや整地など植える場所をつくってくれた人、活動に必要な寄付をくれた人、いろんな方の力を借りて、活動になっているということ。そしてそこ関わってくれた方々に感謝の言葉。

宿泊先となる、フクシマ環境未来基地の事務所でもある「ミワハウス」へ。近くにある苗木を育てている畑に行き、参加者と共に、苗木を植林できるように植えかえる作業のお手伝い。植林の景色をイメージしながら、参加者は一生懸命、取り組んでいました。それから、みんなで夕飯づくりが始まります。この日の食事は、「鍋」。みんなで体を寄せ合い、話しながらの夕食は、とても盛り上がりました。

食事のあとは、このユースワークキャンプの大事なところ、“振り返り”です。それぞれが感じた震災被害や復興の課題、また復興の歩みなど、を共有していきます。始めて被災地にきた学生もして、原点に立ち返る想いになりました。

2日目

朝の支度をおえ、近くの「うさぎ山」で簡単な山の整備とお散歩。自然の中での一人時間は、ゆっくりと自分と見つめ合う時間になりました。

それから、会場を移動し、今回、大学も、県の違う復興支援に関わる・関わりたい学生と震災の今までを振り返り、これからの復興を考え、若者は何をできるかを考えていく「大学生サミット」を開催しました。現在、大学を休学して、フクシマ環境未来基地のスタッフのみなみさんとが同じ大学生本宮さんがコーディネーターとなり、学生同士の復興への想いを紡いできました。自分達が復興に関わる中で、被災者をずっと支援を必要としている人にしてはいけない。むしろ、主役である。そうした地域の人から色んなことを教えてもらい、その地域の素晴らしさや大事なことを多くの人に発信していけるような展開を実現したい。自分たち若者がずっと復興に関わり続けることで、被災の現状ではなく、頑張っている若者がいるというところで、もう一度、復興を応援してくれる人を増やしていきたい。そんな言葉がでてきた大学生サミットでした。

未だに、復興には、多くの人の力が必要としています。しかし一番難しいのが、今何が必要かを紡ぎ、発信し、応援の気持ちを活かすプログラムです。若者の感性や声と住民の想いを大事にして、今後の展開を考えつづけた2日間となりました。参加頂いた皆様、カウンターパ-トの皆様、どうもありがとうございました。次回は、1月中旬を予定しています。

(文:とちぎユースサポーターズネットワーク 代表理事 岩井 俊宗)

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