とちぎ学生未来創造会議主催、NPO法人とちぎユースサポーターズネットワークが運営事務局を努める
「とちぎ未来留学2016」が開催されました。
とちぎ学生未来創造会議は栃木県内の大学関係者やボランティアコーディネーターの有志によって設立され、
地域の課題を自ら発見し、解決に向けて行動することが出来る若者を育むことを目的に活動しています。
学生が社会活動を行う現場を実際に体感できるプログラム「とちぎ未来留学」は、今年で2年目の取り組みとなります。
今年度は帝京大学を中心に28名の大学生が参加し、5つの地域づくり団体に訪問した上で団体に提案するアクションプラン作成に挑戦しました。
‐9月24日 オリエンテーション‐
プログラム初日となるこの日は、訪問先となる地域づくり団体からの概要説明と、現場フィールドワークを実践するに当たってのスキル向上を図る2つのミニセミナーが実施されました。
前半は、5つの地域づくり団体の受入担当者さんからの概要説明を聞き、フィールドワーク希望先を検討しました。
NPO職員や地域づくり団体のメンバーといった、普段の生活では滅多に出会うことのできない社会人と話をしたり、一緒に活動できることもこのプログラムの魅力の一つです。
プログラムの後半で実施されたミニセミナーでは、
「地域の歩き方」と題し、帝京大学地域経済学科の松尾浩一郎先生から
地域でフィールドワークをし、情報収集を行うためのフィールドリサーチのノウハウについてお話を伺いました。
社会活動を実践する運営委員もなかなか聞くことのできないお話を聞くことができました。
二つ目のセミナーは、「聴く力、コミュニケーションスキル」
講師は本企画のフィールドワーク受入団体にもなっている世代間交流プロジェクトチームつむぎの濱野将行さん。
演習も交えながら、分かりやすくレクチャーしてくれました。
座学での学びの後は、いよいよ地域づくりの現場に飛び込みます。
‐現場フィールドワーク‐
様々なジャンルの活動に取り組む5団体に受入をお願いし、実際に社会課題に取り組む現場を肌で感じました。
9月25日 NPO法人だいじょうぶ
-外遊び連れ出し支援「週末自然体験」-
家庭の事情でお出かけができない子ども達がめいいっぱい遊べる空間づくりに取り組みました。
10月2日 マチナカプロジェクト
-遊休スペースやロケーションを活用しよう-
蔵のまち栃木市で、空き家のリノベーションに取組む現場に訪問しました。
10月8日 NPO法人トチギ環境未来基地
-竹林で人と緑をつなぐボランティア-
茂木の里山で、荒廃する竹林の整備活動に挑戦しました。
10月9日 世代間交流プロジェクトチームつむぎ
-地域×若者交流会! みんなでハロウィン仮装&庭で焼き芋イベント!-
地域の高齢者と大学生を繋ぐハロウィンパーティーの企画運営のお手伝いに挑戦しました
10月15日 クロスアクション
-伝統工芸品“烏山和紙”の魅力発信プロジェクト-
担い手の減少が危ぶまれる伝統産業「烏山和紙」の現状と課題に触れたり和紙漉きを実際に体験しました
地域づくりに参加する面白さを感じると同時に、身近な所に社会課題がひそんでいることを感じ、当事者意識が少なからず芽生えたようでした。
中には急遽オプション参加で複数の団体を回った学生もおり、「これまで見たことのない世界だった」と衝撃を受けたようです。
‐10月30日 アクションプラン報告会‐
3日目のプログラムは、それぞれが現場で感じた想いを持ち寄り、アクションプランを考えて受入団体の担当者に発表します。
団体と地域が抱える課題はなんなのか
自分たちに出来ることは何か
それぞれが本気で悩み抜き、現場訪問したチームごとにプレゼンに想いを込めて発表しました。
イベントの企画運営や、受入団体の新規事業につながる提案など、個性的なアイデアが飛び出しました。
発表後は受入団体と、実現に向けた打ち合わせ。
実現性の伴ったアイデアに、担当者も熱が入ります。
その場で企画実施日を決まったチームもおり、今後の動きが楽しみな時間となりました。
3日間のプログラムを通して、参加者からは
・新たな人とのつながりが作れ、チームで一つの目標に取り組めたことが印象に残った
・自分の住んでいる地域の現場に参加したが、今まで地域と関わることが無かったので見方が変わった
・参加する前はボランティアに億劫な部分もあったが、終わった後は積極的に参加してもよいと思えるようになった
といった意見が聞かれ、アンケートを回答する姿勢や内容からも、オリエンテーション時点とは意識に大きな違いが生まれていることがわかりました。
とちぎ学生未来創造会議では、未来会議の門をくぐった数百人のOB・OGや運営委員とのつながり作りも行いながら、若者によるワクワクする未来づくりに向けた
取り組みを行っていきます。
未来会議に関わった学生達が感じた社会への想いをカタチにしていけるよう、運営委員一同サポートしていきたいと思っています。