地域づくりへ参加をより身近に
2016年8月21日、栃木県庁で、若者の地域づくりへの参加をより身近に感じてもらうために、それぞれの地域とテーマで活動する若手実践者をゲストに迎えた“若者×地域づくりセッション”を開催しました(とちぎ地域づく担い手育成事業:栃木県地域振興課)。今回初めての試みでしたが、当日は、全体1/3を占める高校生の参加がありました。
事例紹介
はじめに、各地域づくり実践者の取り組みの事例紹介を行いました。鹿沼で、自身で空き家リノベーションからカフェ、雑貨店、旅宿を展開するほか、起業家、開業支援にも取り組む風間総合サービスの風間教司さんからは、活動の始まりは、地域の活性化などは考えず、自宅を改修したカフェに、どうしたら人が来るかを考えたとき、街に人が来るようになれば、お店に来るのではないかと考えたところからでした。それが、街への集客を考え、それが、地域活性化への取り組みの始まりになりました。それからというもの、外から来た人たちとの丁寧な対話や地域に根差した若手商人(旦那衆)との関係を大切にしていった結果、いろんなアイデアややってみたいことが生まれ、まずやってみようとやってきた結果、鹿沼で新しい物語が生まれてきました。
NIKKO高校生ボランティアネットワークは、東日本大震災以降、日光市内の高校のボランティア部の連合体で、被災地支援のほか、日光市内の高齢化集落支援を行っています。活動地である旧栗山村の川俣地区は、旧今市から車で1時間半かかるものの、待っていてくれるおじいちゃん、おばぁちゃんを考えて、いつも行くのが楽しみになっています。活動では、地域の伝統的なお祭りや行事のお手伝い、地元の料理づくりや生きがいの農作業のお手伝いなどを行っています。世代を超えた交流には、それぞれの生きがいだけではなく、村の暮らしの伝承していく価値ある活動になっています。
トチギええじゃないかは、大学を超えた大学生ネットワークを構築し、大学生の視点を生かしたとちぎの楽しみ方の提案と巻き込みを行っています。様々な地域づくり、地域活性化のプログラムへの体験的参加や、自身の企画するものだと、気軽に参画しやすいです。そもそも、大学生が地域にことを知りたいけど、知る方法や行ってみたくなる仕掛けがなかったところを課題としてとらえて今年の4月に活動を開始しました。
トークセッション・グループセッション
事例報告のあとは、当会の岩井がコーディネーターを務め、それぞれの活動の始まりや意義、個人の想いの源泉などを掘り下げていきました。
休憩を挟み、参加者が直接ゲストに聞いてみたいことが聞けるグループセッションを行いました。参加者は、高校生、大学生、会社員、地域おこし協力隊、行政職員、教員など多様でしたが、それぞれの関心にあったゲストのところでの意見交換は、時間が足りないほど盛り上がりました。
最後に
アンケートでは、こうした関わり合いの中から、地域づくりへの関心が高まり、次のアクション予定を具体的に記載いただいた方が多かったです。こうした始まりの起点を創りつつ、その後の展開を支え続けていく役割を全うしていきたいと思います。